この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
依頼者は,夫の遺産である共有名義不動産の処理に困っていました。すでに居住していない不動産であり、売却を希望していましたが、不動産業者に遺産分割が終わってからでないと売却できないと言われてしまったとのことでした。そこで、私どもにおいて遺産分割についてご依頼を受け、遺産分割協議を行いました。
解決への流れ
遺産分割協議で一番問題となったのは共有名義不動産の分割方法でした。他の相続人との話し合いでは、当初、依頼者が遺産部分を取得したうえで他の相続人に相続分に応じた金額を代償金として支払う方法を検討していましたが、依頼者は、代償金を用意することができずなかなか遺産分割協議がまとまりませんでした。そこで、私どもから他の相続人に対して、共有名義を依頼者の単独名義にしたうえで、依頼者において売却しその代金を分割するという方法を提案しました。相続人全員の共有名義にする方法もありますが、その場合、全員で売却手続をとらなければならず、上手く売却できない可能性があるため、このような方法を提案しました。他の相続人も専門家が間に入ってくれるのであれば安心できるし、その方法で構わないと納得してくれたため、遺産分割協議は無事成立しました。その後、依頼者は共有不動産が単独で売却手続きを行うことができ、円滑に遺産分割手続を進めることができました。
遺産に被相続人との共有名義不動産がある場合には、様々な解決方法がありますので、お困りの方はぜひご相談ください。