この事例の依頼主
女性
相談前の状況
相談者は10年ほど前に前夫と離婚した。離婚の際、養育費月5万円を取り決めたを行った。しかし、7年ほど前からたびたび養育費の支払いが滞るようになり、5年前からは一切支払われなくなった。
解決への流れ
代理人に就任して未払い養育費合計400万円の支払い請求をした。相手方は未払いの存在は認めるものの、分割払いの申し出をしてきた。相談者は、婚姻期間中の夫の収入状況を把握しており、かつ、個人事業主であったから、取引先の売上金が口座に入金されている可能性を認識していた。そこで、分割払いの申し出には安易には応じず、銀行口座の強制執行を行った。1回目は空振りに終わったものの、再度の強制執行を行ったところ、約300万円の残高があり、同額の支払いを金融機関から得ることができた。
弁護士側でも回収に関するあらゆる手段を想定して行動するが、収入状況を把握できる位置に一番近くにいたのは妻だった。その妻が強い意志で、回収に関わり、それに可能な限り寄り添って手続を行ったことが、高額な養育費の回収につながった。