この事例の依頼主
男性
相談前の状況
父親の依頼者で、子どもの親権者として、母親よりも自分が的確であるとお考えの方がいらっしゃいました。その上で、お話を聞いていると、その方がかなり家事をなさっており、子どもとの関わりも遜色のない方でした。しかし、それまで相談に行った弁護士のところでは、父親側が親権をとることは弱い、と言われて積極的に受けてもらえなかった、とのことでした。私も、一般的には、かなり厳しいのではないか、と指摘をしましたが、どうして、そのような形で争いたいのか、趣旨を深く聞くと、それなりの理由がうかがえました。そのため、それらの不利な点も含めて十分ご説明した上で、受任いたしました。
解決への流れ
父親側が、親権者となりました(これは、調停において、こちらの主張を相手方が争わなかったことなどがあったためで、その点では特殊な事案であると思います)。
依頼者の主張は婚姻期間のものすべてが整理されずに残っていましたので、それを時系列に整理すること、確実に認定できる事実がどこまであるか、きちんと事実関係を確認するところに力を入れました。また、子どもの親権は、事実関係のみならず、子どもの今後の生活への配慮も必要となります。その点も十分意識する必要がありました。