この事例の依頼主
60代 女性
相談前の状況
今回のご相談は、バイクを走行中に左折で合流してきた車に衝突され、足首を骨折し、入退院を繰り返しているという女性からのご相談でした。この方は、怪我の治療が済み、後遺症認定手続きも済み、保険会社から示談として賠償額の提示がなされているが、その金額が妥当なものか見てほしいという内容でした。
解決への流れ
今回のご相談者様に提示された賠償額を確認すると、入院雑費の日当からして低く見積もられていました。保険会社からの提示と裁判所基準でよく異なる項目としては、休業損害、慰謝料、逸失利益の項目があります。今回もこの3項目で大きく異なりました。逸失利益においては、賠償額の当初提示ではそもそも認められていませんでした。これらの点を指摘し、裁判基準での賠償額の算定表を保険会社に送付したところ、ほとんどこちら側の提示額が認められました。当初保険会社から提示されていた賠償額から最終的に300万円以上あがり、ご相談者さまにはかなり満足していただけました。
ご相談者さまは、ご相談に来られる前は、当初の保険会社からの提示額でいいと思っていたそうです。しかし、友人に保険会社に返事をする前に一度、弁護士に相談すること勧められたのをきっかけにご来所されました。保険会社から賠償額の提示がなされると、その額が妥当な額で、その後交渉の余地がないと思われている方が多くいらっしゃいます。しかし、交通事故の事案では、保険会社の基準と弁護士が交渉時に使用する裁判所基準でとではかなり差があります。そのため、保険会社からの賠償額の提示がされた後においても賠償額についてはかなり交渉の余地はあります。交通事故で少しでも疑問に思うことがあれば、そのまま進めるのではなく一度立ち止まって弁護士に相談に行かれることお薦めします。