犯罪・刑事事件の解決事例
#死亡事故 . #慰謝料・損害賠償

親不孝息子の最期の親孝行?

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横山 巖 弁護士が解決
所属事務所横山法律事務所
所在地長崎県 長崎市

この事例の依頼主

70代 女性

相談前の状況

高齢のご婦人から,散々親の金を使い込んだ上,消息不明になっていた息子が交通事故で植物人間状態になって戻ってきた,保険会社からは3000万円での和解を提案されている,もうお金もないので受けたほうが良いか,とのご相談を受けました。ご本人は既に植物人間状態でしたので,まず,交渉に入る前に,お母様に成年後見人になって戴きました。

解決への流れ

裁判をするには時間もお金もかかるからということで,和解交渉を受任しました。困ったのは,無職に近いような方でしたが,保険会社の担当の方にも恵まれたお陰か,低めでしたが平均賃金の年収額での計算を認めてもらい,1年近くかかりましたが,こちらの計算での1億円近く迄額を上げて貰えました。和解後1年も経たずに息子さんは亡くなられましたが,高齢のお母さんからは,この子は散々親不孝をし尽くしてきたが、最期に親孝行をしてくれたと涙され,喜んで戴けました。

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横山 巖 弁護士からのコメント

交通事故は,通常の民事事件と異なり,身体の損傷を伴うので,不幸以外の何物でもありません。勿論,できるだけ多額の賠償金を獲得することは,被害者の気持ちを慰謝するためには必要なことですが,通常は200万円~400万円の賠償額が多数です。もっとも,たとえ多額の賠償金を得たとしても,損なった生命や身体,今までと同じ生活や人生が戻ってくるわけではありませんので,実際に気持ちが慰謝されることはないでしょう。従って,事故に遭わぬよう気をつけることこそが何より大事だと思います。でも,事故に遭ってしまってはしょうがありません。賠償金をとることで気持ちを整理するしかないのです。ただ,その際,許せないのは,低額の和解金額しか提示してこない保険会社です。裁判で認められる金額の半額以下が通常です。高い保険料をとっていながら,被害者の人生を台無しにした加害者の賠償額を値切る保険会社が多いのには憤りを感じるとともに,腹わたが煮え繰り返ります。私の闘争心をかきたてる保険会社を相手に,被害者である依頼者のあなたのために奮闘したいと思います。